髪のエイジングにも深く関わる女性ホルモン(ここではエストロゲン)を増やしたいと願う女性はたくさんいると思いますが、実は女性ホルモンは増やすことができないんです。
しかし、安心してください!女性ホルモンは活性化させることができます!
女性ホルモンを活性化させると髪の毛のアンチエイジングにも◎
頭の片隅に入れておくだけで日々の生活に自然と取り入れることができるようになりますよ。
女性ホルモンを活性化させるには
女性ホルモンは増えないということが分かりましたが、活性化させたい!!髪もお肌も維持させたい!!女性ホルモンの分泌を活性化させるにはどうすればいいのか、髪の毛に視点を当てて見ていきましょう。
食べ物編
大豆製品
大豆製品に含まれているイソフラボンという成分が女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをします。そのため髪の毛の成長サイクルに直接影響を与えるため、毛母細胞が活発に働き、髪の毛が健康に成長します。豆乳も良いですね。
赤みの肉
赤みの肉には髪の毛にとって重要な成分である、鉄分、亜鉛、タンパク質が豊富に含まれています。
鉄分は酸素を体の各部位に運ぶ役割のため、不足すると体内の酸素が少なくなり、毛乳頭まで十分な酸素や栄養が行き届かなくなります。その結果髪の毛の抜け毛や切れ毛の原因になる可能性があります。
亜鉛は髪の毛の主成分であるケラチンを合成するために必要です。亜鉛が不足すると抜け毛や薄毛につながる可能性があり髪の毛との成長に大きく関わっています。亜鉛は体内で合成することができないため、毎日の食事から摂取する必要があります。
タンパク質は髪の毛の主成分で、髪の成長や健康に欠かせない栄養素。80%〜90%を占めるのがタンパク質のケラチンです。タンパク質が不足すると髪のエイジングが進み、髪を黒くするメラニンの原料つろしんも不足するので、白髪になりやすくなります。
鶏卵
鶏卵は完全栄養食!L-シスチン・メチオニンや髪に良い鉄分やビタミン類も豊富に含んでいます。
魚類
脂ののった魚にはオメガ3脂肪酸が豊富に含まれていて、抜け毛を遅らせる効果があります。オメガ3脂肪酸はサバやイワシなどの青魚、イクラやタラコなどの魚卵にも多く含まれています。また鉄分やビタミンB12も豊富に含まれています。
アーモンドやかぼちゃ
アーモンドやかぼちゃにはビタミンEが多く含まれていて、女性ホルモンの分泌を助ける働きがあります。
女性ホルモンを活性化させてバランスを整えるには、栄養豊富な食事は欠かせない
サプリメントで補ってあげるのも効果的◎
生活編
女性ホルモンを活性化させてバランスを整えるには日々の生活習慣の積み重ねが大切です。睡眠不足、精神的なストレス、無理なダイエットの影響を受けると視床下部の機能や、自律神経が乱れ、女性ホルモンの分泌も乱れてしまいます。質の良い睡眠やストレス緩和など心と体に優しい生活を送ることを心がけましょう
睡眠
22時から2時がゴールデンタイムなんでしょ?そんなの無理だよ〜というレディ達、安心してください!日本人の生活リズムに合わせて改定された、「新・睡眠ゴールデンタイム」では0時〜6時にかぶせて7〜8時間眠ることと定義されました。中でも重要なのが寝始めの4時間。この時間は天然美容液とも言われる成長ホルモンがどんどん分泌され、細胞を修復し体を整えてくれます。
成長ホルモンは、子供の頃は成長に関わり、大人になると細胞の代謝や組織の修復、ストレス緩和など老化を抑える役割を担います。成長ホルモンがたくさん出れば肌の新陳代謝が進むので、美肌や美髪などエイジングケアにとって非常に重要になってきます。
0時に心地よく眠るためには21時以降の激しい運動は控え、ヨガやストレッチでリラックス。できればシャワーで済まさずに38〜40度程度のぬるま湯に10〜20分全身浴をして副交感神経に切り替えましょう。テレビや携帯も早めにオフを。
ストレス緩和
ストレスは自律神経へ直接的な刺激になり、交感神経を活発にし、女性ホルモンのバランスも崩れてしまいます。ストレスがかかるとエストロゲンの分泌が低下します。ストレスを上手に軽減したり、解消したりする方法を見つけて心地よく過ごしていきましょう。
女性はライフステージによるホルモンバランスの変化やライフイベントによるストレスなど男性よりもうつ状態に陥るリスクが高いのです。
思春期 | 部活やクラス替えなどの環境変化、異性や友人、家族などの人間関係トラブル、受験や進学などの学習要因 |
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大学・就職期 | 進路関連のプレッシャー、対人関係、仕事・将来への不安 |
キャリア期 | 仕事の重圧、結婚や将来への不安、パワハラやセクハラ |
結婚期 | 仕事と家庭の両立、パートナーやその家族との人間関係、妊娠・不妊治療の不安・焦り |
出産・育児期 | 産後の不安、育児不安、ママ友との人間関係、社会からの疎外感 |
中年期〜更年期 | 子どもの進学や独立、パートナーの転職、自分のキャリアへの不安、定年退職、家族の介護 |
高齢期 | 社会的役割の変化、友人や家族との死別、病気、体力の低下、収入減 |
このように、生きていく上でストレスになりうる要因はたくさんあります。このことを理解しておけば、自分だけじゃないんだと思考を変えて、ストレスも緩和できるように自分なりの解消法を見つけられるといいですね。
私のストレスケア方法
余談ですが私自身も、少し気持ちが落ち込んだりする時はまず、SNSは一切見ない、好きな音楽を聴きながら料理や散歩する、友人と美味しいものを食べにいくなど、モヤモヤ考えてしまう前に自分なりの解消法でストレスの要因を深く考えないようにしています。
お客様からもよく色々なご相談を受けますが、「美容室に来て気持ちがスッキリしました!」「相談して楽になりました!」「ヘッドスパに癒されました!」など気持ちが落ち込んでいる時はぜひ美容室に足を運んでみてください。そんな手助けができるのが私たち女性美容師の役目でもあると思っています。
五感編
さてここからは女性ホルモンを刺激させるための心に働きに注目していきますね。個人的にこの項目は大好きです。
読書
読書をすると脳内に分泌されるホルモンが変化します。これによって気分を高めたり、痛みを和らげたりする作用があります。そして脳の活動も変化するので読書は脳をストレスから解放させてくれくことがわかっています。研究結果では6分間の読書でストレスを68%減少させてくれるそうです。
香り
ローズの香りは脳に届くとエストロゲンの分泌を活発にしてくれます。ローズに似た香りとしてゼラニウムも良いので積極的に普段のボディケアなどにローズの香りを選んでみてください。
映画鑑賞
映画鑑賞も非日常を味わうことができ、癒され、心にゆとりを持つことができます。映画の中で描かれる感情や葛藤などに共鳴したり、感動したりすることで感情も刺激され幸福度を自然とアップさせることができるようになるのです。涙をこぼすようなストーリーでもメンタルの悪い部分が排出され、リラックス効果が得られることで女性ホルモンの活性化に繋がります。
推し活
推し活によってキュンキュンしたり精神的な安定や幸福感、達成感により幸せホルモンが分泌され、ホルモンバランスが安定することで肌のハリツヤ、髪の毛の健康など女性ホルモンの活性化に効果があります。
運動編
意外と知られていないかかと落とし。
女性ホルモンであるエストロゲンが減少すると骨密度が低下するため、骨粗しょう症のリスクが高まります。かかと落としは、骨に強い振動を与える運動で骨密度を上昇させることができます。結果エストロゲンの分泌を活性化させることができ、肌や髪のエイジングケアにつながります。骨密度が下がると頭蓋骨も縮まるので顔のたるみに繋がるのです。
両足のかかとを上げてつま先立ちになり、ストンと落とす、または軽いジャンプでも◎
1日30~50回を目安に。
他にも体の巡りを良くするヨガのポーズでホルモンバランスを整えてホルモンバランスの乱れを改善させることができます。
番外編◯医療機関
ホルモン補充療法(HRT)はエストロゲンを補うことで、更年期障害を改善したり、ホルモンバランスの乱れからのエイジングケアをする治療法です。
エストロゲンの急激な減少を緩やかにしてくれる作用などがあり、エイジングも緩かにさせることができます。
ただし、副作用もあります。医師に相談して診断をしっかり受けてから決めましょう。
まとめ
年齢と共に減っていく女性ホルモン(エストロゲン)は増えないけれど、活性化させることができます!
良質なタンパク質を中心とした食事、ストレスを減らす生活習慣、五感に響くゆったりとした気分転換、適度な運動。まさに日々の積み重ねです。
この事を知って生活している20代の方は20年後素敵な生活を送れる事でしょう。40代以降でも遅くはありません。今日が1番若い日です。少しずつ意識しながら生活してみてくださいね。
それでも急激な変化に体がついていかない時は医療機関に頼るのも手です。
ストレス社会のこの時代、いかにストレスを減らして一度きりの人生の中で移り変わる自分と向き合い受け入れられるか。一つしかない自分の体を労り、愛してあげることが髪の毛にも体にも良い事を頭の片隅に入れて生活してみてくださいね!
(こんな事を言いながらもカップラーメンが無性に食べたくなる時だって私にもありますから。)